菊地康正サックス・フルート道場
2010年 東京大阪夏のセッション講評
2010/8/28(土曜日)大阪教室夏のセッションは盛況のうちに終了しました。


過去のセッションの記録はこちらでご覧になれます。



 この日は、夏休みの終わりという設定で都合の合わない人も多く、生徒の参加は結局7人でした。現在の大阪生徒さんは総勢18名は居るので、もう少し都合の付きやすい日を考えなくてはと反省です。

 でもある程度の人数が集まらないと採算の問題もあり、知恵を絞って、一般の参加も可能なセッションと言うことにして、大阪でライブでお世話になっている、がこさん(Vo)(山添ゆかさん)や、北海道出身で今は大阪の一流企業に勤める建築設計士兼テナーサックス奏者の白鳥さんなどに援軍を要請し、ギャラリーも多く詰めかけてくれて楽しい会になりました。

この日のホストバンドは、大阪の若手のゴキゲンなメンバー:大友 孝彰(p)、権上 康志(b)、斎藤 洋平(dr)、そして司会進行:菊地康正、山口万里(as)でした。

 生徒さんでは、深澤 啓二郎(ts)、塩尻 公(as)、永原顕治(ts)、田中 ゆきえ(fl)、成田 敏(ts)、河上 直子(as)、そして卒業生で和歌山から駆けつけてくれた嶋公大(as)が、熱の入った演奏を披露。

 All of me,Fly me,Lover come back to me,Corcovado など。注目は、まだ楽器を手にして2年の成田くんのスターダストの堂々たる吹きッぷり、Someone to watch over me の迷子になっても諦めない深澤くんや、独特の粘りのあるリズムでラバカンを吹いてくれた塩尻くん。美しい音でボサノバを吹いた田中さん(fl)、抜群の音の美しさでダニーボーイを吹いてくれた嶋公大さん(as)など見所満載でした。

がこさん(Vo)もパワフルな「ニカの夢」は圧巻でした。急遽駆けつけて参加して下さった白鳥修一さん(ts)、山川幸博さん(tp)は Five spoyt after dark,Water mellon man(この曲は特にノリノリでした)で参加、ボーカルで参加してくれた、「りりこ」こと熊野義子さんはマイワンと枯葉でその味のある歌声を披露してくれました。

途中で、今年から導入した、菊地康正サックス、フルート道場のグレード取得者の表彰がありました。(写真)美人師範代の(笑)山口万里(as)さんからお花を手渡される生徒さんはみな嬉しそうでした。やはり同じ内容を教えていても、レベルを認定されるというのはやる気が出るようで、もっと早く導入するべきだったと反省しきりです。

 心が震えたのは、河上 直子さん(as)が、がこさんの「 Smile」の伴奏に参加、譜面は見ないで、耳だけで、見事にメロディやオブリガートを吹ききり、言うことには、「セッションがこんなに楽しいなんて・・・、これからはいろんなセッションに顔を出そうかな?」彼女は音も良くテクニックもあり、耳も良いので、色々なセッションでも充分通用する実力の持ち主なだけに、こういう人が現れると、教えていて、セッションなどイベントを開催して機会を作って良かったなぁと実感させられる、幸福なひとときでした。


場所:ライブスポット ブラウニー 大阪市城東区関目5丁目-2-2 田中ビル2F Tel 06-6786-3333 
アクセス:京阪電車 関目駅下車 徒歩1分、地下鉄谷町線 関目高殿駅下車 徒歩3分、地下鉄今里筋線 関目成育駅下車 徒歩1分

ホストバンド:大友 孝彰(p)、権上 康志(b)、斎藤 洋平(dr)

司会進行:菊地康正、山口万里


2010/7/10東京横浜教室 夏のセッションは盛況のうちに終了しました。

2010 年度夏のセッション講評



こんにちは。菊地康正です。

7/10のセッションから、1ヶ月近くが経とうとしています。動画の主だったところもアップロード出来たので、ざっと講評を述べてみたいと思います。

 まず、現在熱心にサックス、フルートをレッスン、研鑽されてしかもセッションに参加された皆様に、心から感謝申し上げたい。先行きの解らない時代ですが、音楽は心の糧であり、みんなの心を、世の中を明るくします。

音楽は、聴くだけではなく演奏することで、練習することで、疲れた心と体のバランスを整えて、明日への元気を再生させてくれます。新しい発見がこれからも必ずあります。是非続けて欲しいと思います。


 毎年、セッション、発表会については、ネット上で個々人の演奏について論評してきましたが、今回は優秀な演奏を動画でアップしていると言うこともあり、良い演奏をするにはどうしたら良いのかという視点で、気がついたことをまとめてみたいと思います。

まず、良い演奏の条件として、

1.良い音で、吹く。

2.良い音程で吹く。(チューニングが大事)

3.良いリズムで、かつ良いアーティキュレイション(タンギング、スラーなど)で、長い音符はきちんと数えて、休符などを無視しないで、伴奏とずれないで吹く。(拍子感覚)

4.ダイナミクス、スィング感、アーティキュレイションを利用して、音楽的な表現をする、感動させる表現、それにはまず自分の音に自分の演奏に感動しよう。

5.アドリブに関しては、コード感覚は有るか?(今やっている、キー、コード進行を感じて吹く)フレーズの形を繰り返し、関連性があり、しかも意外性があってスリルがあるか?


などが挙げられると思います。

 皆さん、各ポイントは、いつものレッスンでもやっていることなのですが、セッションに参加して、改めて基本の大事さを痛感されたのではないでしょうか?

1.良い音で、吹く。・・・当たり前のことですね?僕が苦労して手に入れた、腹式呼吸、ファットリップ、タンギングの練習法は、著作にして世に中に、そしていつもレッスンでお伝えしているとおりです。日々の鍛錬が大事なのは言うまでもありません。

 皆さん、さすが菊地道場生だけ有って、皆音が太くしっかりしていて、音が貧弱な人は一人もいない。他の教室の発表会とはまずそこが違うポイントですね?

3人の師範代、卒業生で参加してくれた小野塚(ts)、佐々木(fl)両君のほか、宮沢くん(as)の音色は抜群に印象に残りました。3ヶ月楽器に触っていなかった牧野くんや春日さん、牧田くん、穂積さん、大西くん、川村さんなども、印象に残る良い音でした。

2.良い音程で吹く。(チューニングが大事)特に今回は、お店のピアノがピッチが高かったですね?これは、冷房でピアノの弦が張力を増して高くなっていく現象なのです。ちゃんと対応できた人も多かったですが、いつもより2〜3ミリはマウスピースを入れないとピアノに合わなかった。残念な結果の人も見受けられました。

基本中の基本ですが、毎日コルクグリースを塗る・・これを忘れるといざマウスピースを入れようと言うときに出来ません。心がけましょうね?

3.良いリズムで、・・には、意味が3つ有ると思います。

まず拍子通り吹くと言うことです。拍子とは何かと言うことを理解しなくてはなりません。

 強弱強弱(4拍子)・・・強弱弱(3拍子)・・・などのように、強弱のパターンが連続していくと言うとが拍子の意味です。
 セインツや、イフアイのように、3拍引っかけて入るメロディとか、フライミーの白玉のように、小節をまたいで長く伸ばしたりしても強弱の拍子のパターンが心の中でキープできなくてはなりません。

 それは、同時に、コード進行も聞こえていないと(今 C から G7 に移行したなどと・・)難しいでしょう。初心者には難しいかもしれないけど、音楽はずっと数えて演奏してるのではなく、常に音の高さ+コードを聴いて理解しながら演奏しているのです。

 だから間違うのはたいした問題じゃない、怖くはない・・・、それは正しい場所がいつも解っているから・・・。たとえ間違っても伴奏を聴いていつでも戻ってこれるので、安心して冒険できるのです。聴いただけでは解らない人は、一個音を間違うと、崖から落ちるような恐怖が有るでしょうね・・・。聴けるようになることです。

 オーバーザレインボーで遠藤さんが聴くことが出来ないで、ずれたままどうしても復帰できなかったので吹くのをやめて聴くようにと腕をつかんだのですが真意が伝わらず残念でした。レッスンでもいつも完璧に吹いているのにステージには恐怖という魔物が住んでいるのでしょう。迷ったら、勇気を出してまず吹くのをやめて聴くことです。

 二つ目の意味は、アーティキュレイションです。まずタンギングの練習はいつもレッスンでやっていますが、★リードに舌のどこで触るか★・・、これは意外と重要な問題ですよ。

 舌の奥深くで触っている人は、タイミングが遅れるのでもたもたした印象になります。実際思ったタイミングより絶対遅くなります。舌先で触るよう研究してみましょう。スタッカートなのかテヌートなのかはっきりしない人も見受けられました。舌足らずの幼児がしゃべっているような感じになります。音が良くてもタンギングが下手だと、かっこよく聞こえません。タンギングを練習しましょう。

 三つ目の意味、上級者には、やはりジャズの裏打ちを習慣化すると言うことを頑張って貰いたいですね?ジャズ的アーティキュレイションが優れている人は、土井くん、川村さん、大西くん、など。江尻さんと久保崎師範代は演奏内容や音も良いので、裏打ち頑張ってものにしてグレードアップを図って下さい。上手いんだから出来るよ!




今度は印象に残る演奏にコメントしたいと思います。

★ソフトリーの宮沢くん(as)は、魅力的な音と、ピンクパンサーのテーマが受けていました。本番に強い人です。ユードントノウも良かった。

★シンコペとエブリシングの熱演の稲津さん(as)、良く歌っていました。でも教室だともっと強力な音なんだけどなぁ、ベストドレッサー賞です。

★オーバーザレインボーでは迷子になってしまった遠藤さん(as)←も音は良くイフアイは、そつなく吹ききってくれました。

★フライミーとブルーボッサの土井くん(as)も音も良く(楽器も良い??)難しい譜面を良くさらって吹きりました。

★ミスターPCと枯葉の豊吉くん(ts)、音、耳、テクが俄然レベル上がっています。この調子で。

★イパネマと枯葉で参加の広井さん(as)、リハ後に(ピッチ低いから)もっと入れてと指示したのですがもう少しマウスピース入れて欲しかった。でも内容は悪くありませんでした。

★モアとアイラブユーをきちんと吹ききってくれた牧田くん(ts)→も音も良く格段の進歩でした。

★千葉から参加の西川さん(as)↓、この人は音楽がちゃんと解っている。前回より着実に伸びているのが解りました。やはりマウスピースもっと入れて欲しかった。それが解る人になって欲しい。

★驚いたのは、江尻さん(as)、しばらく見ない間にアドリブが出来るようになっている。もちろん本人の努力もあるが、熊川師範代もちゃんと伸ばしてあげているなと嬉しくなりました。スリルを感じましたよ!!

★シンコペとA列車で参戦した穂積さんは、自分の考えたソロを吹くのが生き甲斐の方で、とにかく自由に作ってもらいそれを吹いて頂いています。あそこまで自由に吹くと楽しいのではないだろうか?今度はコードなどの基本を押さえたソロを拍子通りに吹く修行をともに致しましょう。

★抜群の音色の良さを発揮した牧野くん(as)←はアドリブのセンスもあると言うことを、オールオブミー、枯葉で証明しました。あれで三ヶ月ずっと楽器に触っていないんだから、いったい誰に習ったのだろう?(笑)

★素晴らしい艶のある太い音のフルートを聴かせてくれた卒業生佐々木尊英くん↓、参加有り難うございました。

★遠方から多忙を押して参加の川村芳子さんの演奏も印象に残ります。やはり自由に表現する楽しさが伝わってきます。

★演奏内容が非常に知的で素晴らしかった荒尾くん(ts)。ブルーボッサでは、Dm の場所にハーモニックマイナーを使ってエキゾチックな味を出すなど音楽的に優れたアプローチをたくさん見せてくれました。さすが師範代候補は意欲が違う。

★クローズマイアイズで春日さん(as)←の素晴らしい演奏も記憶に残りますね?これでアルトサックスを持って二年目?しかも60代になってから開始??信じられません!!移動読みも出来ますよ!同じ年代の穂積さんも、最初は苦しく、人間に出来るわけはないと思っていたけど、出来るようになると楽しくてたまらない(本人談)だそうですから・・

★さて、もっとも進歩した一人の大西 豊くん(as)です。小野塚くんに一歩も譲らない高度な音楽性のフレーズを聴かせてくれました。音も悪くない。体でリズムを感じると言う面をやるともっとグレードが上がります。

★そしてそこらのアマチュアとは一線を画すプロ顔負けのオーラを放出しまくりの小野塚豊(ts)くん←は、音、アドリブとも毎回格段の進歩を聴かせてくれるので会うたびにワクワクです。とくに遊び心が素晴らしい。

★3人の師範代の音の良さと音楽性の進歩も特筆すべきでしょう。
また、スタンダードナンバーを味のあるボーカルで聴かせて花を添えてくれた歌手稲里ひろみさんと、長時間アマチュアの演奏にも快く付き合ってくれた、外山安樹子(p)、菅原正宣(b)、百瀬大樹(dr)の素晴らしいリズムセクションにも心から感謝申し上げます。またセッションで会いましょう。8/8 KOSE







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最終更新日2014/10/10