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菊地康正サックス・フルート道場


2012年東京横浜発表会セッションの記録
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日時:2012/7/29(日)12:00−5:30p.m.

場所:関内イライザ 神奈川県横浜市中区真砂町3-32 ステーツサイドビル3F  
ホストバンド:出口 誠(p)、菅原正宣(b)、百瀬大樹(dr) 司会進行:熊川 暢子、片岡健二、
菊地 康正  ゲスト歌手:稲里ひろみ


前列左から、三宅 央恵、安部 早織、菊地 康正、秋元 裕子、熊川 暢子、稲津邦夫
中列左から、斎藤 優子、西川康子、宮沢 長揚、江尻 雅江、片岡健二、中村一夫、吉田秀行、大西 豊、稲里ひろみ
後列左から、百瀬大樹、菅原正宣、出口 誠、砂場哲郎、荒木 俊一


他の写真はここでご覧になれます。
過去のセッションの記録はこちらでご覧になれます。


菊地 康正講評

東京横浜発表会楽しかったですね?僕にとっては、ある意味衝撃でした。というのは、皆さんの音楽の

表現力の成長が凄かったからです。今回は録音もビデオも取らず、記憶で書いていますので、いつもの

教室のレッスンのエピソードも交えながら書いてみたいと思います。




★ 1st set ブルーボッサでは、荒木、牧野(as)両君とも、ちゃんと転調が出来ていました。やはり銚子市の出身では

なかったようです。(銚子の外れ犬吠埼→調子外れ)

 音楽的意味はともかく(笑)、そのキーの中で自由に動き回ることなのです。そのうち意味のあることはだんだん

言えるようになってきますから大丈夫。

それにしても牧野君の音の男っぽいこと。荒木さんは入門2ヶ月くらいだと思うけど、全てのセッション、発表会参加

は意欲的で素晴らしい。





★ Mac the knife の砂場さん(ts)と西川さん(as)の健闘は讃えたいと思います。

二人とも音は良いし、しっかり吹いてくれました。砂場さんも練習の8割は出せていた気がしますし、西川さんの高音

まで行き届いた音の綺麗さは印象に残りました。砂場さんにスィングの仕方を学んだらよいでしょう。





★ All of me の秋本さん(fl)は、フルートを手にしてまだ2年だそうですが、信じら

れない!いったい誰に習っているの?(笑)

容姿端麗な外観と違ってここ一番という本番に強い、勝負強い方です。スイング

して笑顔で吹くのは大変ですが、そのうち、やってくれることでしょう。







★ 大西君は、今回中級2段を取得、凄い努力家です。レッスンでは、必ず次までに何を達成

したらいいですか?と毎回課題を設定、しかも必ず達成してきます。非常に頭脳的な彼でした

が、今年のセッションレッスンには数回参加、他の人の演奏も聴けたのが参考になったようで、

演奏面で何皮も剥けてきました。訴求力、表現力が格段にアップしています。








★ 枯葉の中村さん(ts)と宮澤君(as)も安心して聞いていられました。中村さんの、練習量と意欲も素晴らしいです。

最近は書きソロ、即興演奏にも挑戦、メディアムテンポでもきちんと3連がはまるように吹けるのは流石です。

またあの音色の豊かさは、練習の量から来ています。




★ 宮澤君も独特の魅力を持った人。あの細かいビブラートはたぶん天性のものなので僕も真似できません。

枯葉も良かったけど、あのバラード、Polka dots and moonbeams ではやってくれましたね?

 〜素晴らしい女性と僕は知り合ってロマンスに落ちて、そして、そう、あそこにいる水玉のドレスを着て月の光の

下に居る女性つまり僕の奥さんがその彼女というわけ・・という幸せなおのろけソングを、甘く情感たっぷりに吹いて

くれました。



 後半のグロール奏法には皆衝撃を受けたのではないでしょうか?どうやっているか解らない人もいるかも知れ

ません。あれは、声を出すことで音を歪ませて居るのです。まるでがなっているように聞こえますね?フランス語

やドイツ語をかじった人なら喉でグーっとやるあの発音で出来ますよ。すごい表現力でした。




★ 三宅さん(fl)もいそしぎのテーマ、春の風では、素晴

らしい演奏をしてくれました。

彼女も音大で固定ド教育をされたせいで移動読みは

きついと言っていますが、全てのキーで同じフレーズを

吹いたり、コードの重力を感じる能力は高いので即興

演奏上達の可能性は高い人です。

最近、頭の中でどんどん音楽的アィデアが湧いて来る

らしいので、もともとすでにフルートはマスターしている

ので楽しみです。

安部 早織(fl)さんや大阪の高谷 直子さん(fl)も彼女の紹介で学んで居ます。








枯葉の★稲津邦夫さん(as)、今回から書きソロに挑戦しています。与えられたものをこなすだけ

の段階から、創作の段階へのシフトチェンジは、階段を何段も上がるようなものです。

見事にシークエンス(反復)するフレーズがイメージでき、頭に浮かんでくるようになったのは

素晴らしい。

ここまでくるのにかかった年数を考えると人によって歩み方は本当に違うのだなぁと教え

られる気がします。誰も強制はできない、目覚めるタイミングは自発的なものです。6ヶ月で

目覚める人も、6年で目覚める人も、結局目覚めない人もいる。でも、良いじゃないで

すか?音楽が好きだったら、又生まれ変わったら菊地道場に来ればいいのです。(笑)







教える歴は10年を超すベテランフルート教師でもある★安部 早織さん(fl)のフルートは独自のスタイルです。技術も

音楽性もある。

ところで、ジャズ語法は伝統です。クラシックに比べると短いけど100年の歴史がある。僕も40年以上聞いて学んで

きました。安部さん・・・・・・、ジャズに興味を持って下さい。ジャズを愛して下さいね。

レスターヤング(ts)に始まったモダンジャズの技法は、数十年に渡って数々の

才能によって、工夫され、練られ、完成されてきました。

ジャズフレーズは、先人たちの命と努力と知恵の固まりなのです。自分で工夫

するよりまず、伝統に学んで欲しい、真似をして欲しい、全てはそこからです。










黒いオルフェを渋い美しい音色で吹いてくれた★吉田秀行さん(as)、4年前にカイルベルスの選定で下倉でお会

いして以来なので4年ぶりでした。

学生時代にかなりやっていたという吉田さん、その音楽能力の高さには熊川師範代も舌を巻いておりました。

(フランス語、スペイン語会話の練習をしていたわけではないのですが・・・)



あの渋い音色を出すには?という技術的な問題ではないのです。人間として、有る境地に達したのであの音色が

快適に感じるようになったと言うことなのだと思います。

音楽の演奏をしていて思うのは、技術面がある程度、完成してきたら、後は、その音に、どういう人間性を載せる

のか、つまりどれだけ色々な人生経験を積んでそれを音楽表現に反映させていくのかという問題になってくるの

です。つまり、生きている一瞬一瞬がとても大事で、そこで何を考え何を感じるかが全て音に反映されてきます。

吉田さんの音には、深く豊かな人生経験がそのバックにかいま見えて、とても素敵な時間を過ごすことが出来ました。






★江尻 雅江さん(as)の今回までの努力は素晴らしい。それが僕には良く解りました。まずチューニングは劇的に

良くなりました。後は音色の作り方、アーティキュレイションもかなりジャズ的な表現になってきました。

音感、コード感、フレーズを組み立てる能力ももともと高いのに更に磨きがかかり、素晴らしい演奏になりました。

ちゃんとジャズ語の会話に聞こえてきましたよ。更にずっとずっと、演奏し続けて下さい。これからも、自分のその

素晴らしい人生を音で語り続けて皆を励まして下さいね?





バグスグルーブでは、自由参加と言うことで、各自がブルースのアドリブを取りました。ブルースは普通は12小節

をぐるぐる回すのですが、今回は、変な場所で終わったりする人がいても、それを引き継いだりしないで、ちゃんと

その12小節に戻るなど、安心感がありました。こういうセッションは慣れると言うことがとても大事です。

コード通り吹けるほかに、インパクトという要素も必要です。まあ、やり続けることで、誰かがそのうちやって

くれるでしょう(笑)。






 さてさて、セッション講評も最後のパートです。オールザシングスユーアーは、現在もよく演奏されるスタンダード

なのは、私の趣味でもあるソシアルダンスのレッスン場でも良く掛かるのでわかる。

 ジャズもロックもクラシックも元はダンス音楽だった。バッハの音楽に、シャコンヌとかブーレとか有りますが

あれもダンスの種類のことだった。




 人間には踊りたい、歌いたいという欲求が根元的にあるのは、例えばブラジルのサッカー選手がシュートに

成功すると、サンバステップを踏んでいたり、至る所で目にすることが出来る。

 大西 豊(as)二段のオールザシングスユーアーも、研究に研究を重ねた練りに練った内容だったのは私も

認めます。ところで一緒に吹いた熊川 暢子師範代の演奏はどうだったか?彼女の演奏は、その場でコード

を感じながら会話するようにアドリブをしていた。 実は、聞いている人には、「記憶したソロを再現している」

のか、「その場で考えて吹いているのか」は、誰でも一瞬で解るのです。



その後のレッスンでも、大西君の課題は、その場で考えて音を吹く、コード進行に合っているだけではなく、

ストーリー性のあるソロを吹いていくことであることを再確認しました。

まず、2音か3音のモチーフを考え、それをコードに当てはめて吹いていくのが良いでしょう。そんなことは

人間に可能なのでしょうか?・・・・・・可能なのです。ではどうやるのかと言うことは★後で簡単に説明してみます。







★ メモリーズオブユーは、有名なクラリネット奏者ベニーグッドマンの演奏で

有名ですが、中村さん(ts)の豊かな音で吹く演奏も楽しめました。その後の

稲里ひろみさんのボーカルも良かったですね?




さて、安部さん(fl)、片岡健二師範代(ts)、熊川 暢子師範代(as)の3管による

KOSE'S BLUES は、圧巻でした。ジャズの歴史を考えると、最初に発生、

存在していたのがブルースでした。民俗的な音階は世界に数々あります。

(→音感トレーニングメソッド

アジア風ペンタトニック(ドレミソラド)、沖縄音階(ドミファソシド)、中近東風、

ジプシー風、スパニッシュ音階等々・・・・。だけど、なぜブルース音階だけが、

ジャズやロックを生み出し、今なおモダンで現在という時代感覚を持って

いるのでしょうか?


 これは私の仮説ですが、黒人だけが、耳の性能が白人や黄色人より優れて

いて、倍音列上の高い音まで聞き取れるのではないかと考えています。ファ#や、ミとミ♭が共存するの

は可笑しいというのは、西洋音楽的な発想に毒された意見です。倍音列上の高い音にはそういう音が平気で

出てきます。




 もう一つの仮説は、いまやクラシックとジャズが、ある程度両方とも出来て、ようやく一人前の音楽家と言えるので

はないか?と言うものです。・・そう言うわけで、ジャズは40年掛けてマスターした私は日夜クラシックの名曲を

さらったりしているわけです(汗・・)(笑)。




 師範代とは、師範・菊地 康正の代理と言う意味であり、二人には特別なレッスンをしています。特に、フレーズを

シークエンス(反復)するのはアドリブの基本なので、二人ともそれを完全にマスターした段階に入ってきたのは、

私が笑顔で彼らの演奏を聴いていたことからもわかるでしょう。独自の個性も育ってきた。(笑)

70年代のヒット曲Earth wind &Fire の Fantasy や、マービインゲイの,What's going on を演奏しましたが、

懐かしさもあり、今聞いても決して古くないポップ性があり、教材としても配布する予定なので楽しみにして下さい。






さてさっきの、★その場でアドリブするにはと言う話です。簡単に説明しましょう。


1.耳を良くする。・・・・ドレミのどの音なのかを当てるだけではなく、コードに対する感覚を

訓練して、今どのコードなのか、そのコードのどの音なのかを即座に当てる訓練をする。

具体的には、ドミソ(T)、ファラド(S)、ソシレファ(D)のどれなのか、その中のどの音なの

かと言うレベルを徹底的にやります。ピアノかギターでコードを押さえてみる、出来れば

ビートルズの曲を10曲ピアノで弾けるようにするとすごい収穫があるでしょう。

(→音感トレーニングメソッド





2.スケール、パターン、フレーズ、教材ソロを練習するときも全ての音に対しても、上記の

ような問題意識で、今吹いている音はどのコードのどの音かを認識するようにする。音を

感じると言うことです。音の重力と色彩に対する感覚を磨く。





3.教材ソロを(移動読みで)暗記し、色々なキーで吹けるよう試みる。





4.自分の気に入ったアーティストのアドリブを何百回(何千回??)も聞き、一緒に

歌えるようにする。例えばソニーロリンズ(ts)のモリタート、セントトーマスをエンドレス

で朝から晩まで掛けっぱなしにして覚えてしまうとか・・・一緒に歌えたら、スキャット

で対抗アドリブを試みる。対抗アドリブとは、同じフレーズでなく同じレベルのインパクト

のあるフレーズを繰り出す練習。




5.歌っているアドリブを自分の楽器で可能な範囲で再現してみる。




 人間の意識の95%は無意識と呼ばれ、テープレコーダーの

ようなものです。善悪好悪の判断は、決してしない、蓄積された

ものを再現するだけです。



 スケールもアドリブも何万回でも繰り返して蓄積し、

楽しそうに再生して下さい。みんなの拍手と感動の涙が、

貴方を出迎えます。

















皆さんこんにちは。
群馬教室江尻です。半期に一度のお楽しみ、道場ライブが終わり、次はどの曲に挑戦するか、

今からワクワクしています。
さて、今回は特にレベルが高く、また皆さんも師範代のお二方も更に更にレベルアップして

いて、私は目からハートが出っぱなしだったとおもいます。
こんな素晴らしい演奏をする方々の中に自分が出て行って演奏

するのイヤだなぁと思ってしまいました。
荒木さんには、な、何者?天才?と驚かされ、牧野さんの男っぽい音に魅了され

ました。砂場さんはしっかりリズムがとれていたし(不良品なんてとんでもないっす!)、西川さんはアドリブもやっていてすごい、

とおもいました。サックス女子が少なくて寂しいので、また出て下さい。次はゆっくりお話ししたいです。





秋元さんは、本当はフルート歴十年は超えているでしょう??腕前も見かけも実年数とギャップありすぎ、ズルい!

大西さんは、すごい努力家なのでしょうと、ずっと思っていたのですが、今までは少し地味なアドリブに感じていて

もったいない感じをうけていたのですが、今回一気に華やかになって、すっかり聴き入ってしまいました。

愛の力かしら?
中村さんのレベルアップぶりにはたいへん勇気づけられます。サックスは吹けば吹くほど自分に応えて

くれる楽器だと思いますが、それを見事に体現して下さり、とても嬉しく思いました。次回の演奏もとても楽しみです。


宮澤さんの演奏を聴いている時、私はすっかりメロメロです。目からハートも五倍出ます。この方に女性が惚れない

はずはないと思ってしまいます。グロールも私はあんなにきれいにできないなぁ、修行しようっと。






三宅さんも安部さんも相変わらず素敵で、さすがの安定感、見かけと音の美しさ、憧れてしまいます。

そして、稲津さん、すごいっアドリブしてますね。しかもかっこいい!打ち上げで他の方にそれぞれ感想をおっしゃっている

のを聞いて、稲津さんの優しさ、温かさを改めて感じました。また次にお会いできるのが楽しみです。


さて、今回は師匠、師範代の演奏がたっぷり聴けて幸せでした。フュージョンをあんなにかっこよく吹きこなすのを

聴いて、ジャズを学ぶことで得られる底力みたいなものを感じました。


熊川師範代の、舞台上におられるのに、すぐ側でささやかれているような、会場全体を満たす音、素晴らしいです。

今回自分はと言えば、2月のライブ以来様々なトラブルに見舞われ、思うように練習もできず、セッションにも通えず、

ラストスパートだけでも頑張ろうと思ったら骨折…
結局イメトレだけでアドリブに臨んだのですが、その割皆さんに優しい

お褒めの言葉をいただき、ありがたい限りです。
いつも地元では上手くいかず、セッションに参加してはしょんぼりして

いる私が、道場ライブだとどうして楽しく吹けるのか、菊地師匠の講評を読んで分かりました。





師匠はたいへん忙しいスケジュールの中、半年に一度ライブを開いて下さり、しかも丁寧で温かい講評とアドバイスを

書いて下さいます。
生徒と音楽への深い愛がなければできないことだと思います。あぁ、そうか、道場ライブは

私にとってホームなんだ…
まだ地元のセッションはアウェイなんだと気がつきました。自分の力をもっとつけて、地元の

セッションも楽しめるように、聴いている人に喜んでもらえるようになるのを目標にしようと思います。

と、いいつつ、今はぎっくり腰になってしまいました。歳だね、と娘に馬鹿にされています。今回出られなかったトヨシさん、

密かにライバル視しているのですごく寂しかったです。
お互い腰痛を治してまたお会いしましょう。

皆さんこれからもよろしくお願いします。







過去のセッションの記録はこちらでご覧になれます。

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