菊地康正の Sax Q & A room

このページでは掲示板上に寄せられたsaxに関する質問に答えたものをまとめたものです。参考にどうぞ。
【Q】 そにころ 2006/2月8日 通信講座生のそにころと申します。はじめまして。バリトンを物色しているのですが、カイルベルスを検討しています。そんな中、ふと気になったのですが、ビックバンド等で周りのサックスがセルマーだと音色が合うのかな?、という疑問です。バリトンはビックバンド内でも特殊だし、影響が少ないようにも思えますし、等々悩んでいます。どなたかご存知の方、情報をいただけましたら幸いです。  

【A】こんにちは。KOSE です。う〜〜ん、確かに、同じ奏者が、何の楽器を吹いても、自分の音になってしまうのは認めますが、そのメーカー独自の個性というのも、否定し去る事は出来ないのではないかと思いますよ。 色々なところで折に触れて、言っていますが、なぜセルマーのビンテージもの(マーク6や、バランス)、コーンやマーティンの古い楽器が音がよいと皆が認めるのでしょうか? ヤマハの工房で、平舘さんや、カスタムシリーズの設計者の皆さんの講義を受けた事がありますが、全員が「楽器の音色は、形状によってのみ決まるのであって、素材ではない」という意見でした。(笑) 僕は経験的にそうとは言い切れないと言うのが持論です。昔の楽器の素材である真鍮(真鍮、銅と亜鉛の合金)は、現在に比べると、技術的に未熟で、不純物がかなり多かったようなのです。今は精製技術や精錬が洗練されて、より高純度の金属が生産されているようで、昔のが良かったから、そう作ってくれと言っても無理なようなのです。不純物が、独特な味を作っていたのではないかとにらんでいます。  あと、形状の作り方も、現在はコンピューターを使った精密な設計と製作になっていますが、昔は職人さんの経験と勘が頼りで、実際に管体を、吹いては紙ヤスリで削るなど微調整して作っていたようです。 あと、設計思想にも、音質を決める、形状、素材の他に、音程の取り方の考え方の違いがあります。  拙著にも書いてありますが、セルマーは上が上がりやすく、下が下がりやすい、それに次いでヤナギサワそうです。ヤマハ、カイルベルスは、逆に上が上がりにくい設計です。これは良い悪いではなく、設計思想の違いと言う事です。カイルベルスのテナーの最高音の F はやはり低い。正直、僕の奏法(ファットリップ)は、セルマーには合わないようです。(マーク6以前、シリーズ3,リファレンスシリーズを除く) サックスセクションで、メーカーが揃っている方が音程は合いやすくなります。クラシックの有名なサックスカルテットもヤマハで揃えているところも有ります。

【Q】 私は、高2でバリトンサックスをしています。最近、リードが唾ですぐ濡れてしまい困っています。
以前よりひどくなってきている気がするのですが、これはいけないのでしょうか?そうであれば、どうすればよいですか?教えて下さい。 2004/April
 【A】さて、リードの唾のしみこみですね?確かにしみこんで、腰が弱くなり、さっきまで鳴っていたのが、調子悪くなるという事は良くあります。これを、なるべく染み込みにくく、いい調子が長く持続する方法は下記のようなやり方です。

1.買ってきたリードを全て、試し吹きする。中音、高音、低音、大きな音、小さな音・・・とやってみてそのリードの反応の感じをつかみます。このとき一般的に行われている、口に含んで濡らすことはしない方がいい。(鳴るようになるのに、逆に時間がかかります)反応が良かったら、5分くらい吹いたら、カット面を指で優しく撫でる(マッサージ)。そしてリードケースに入れて、寝かせておきます。こもったような音がして、反応が悪い場合は、冷凍庫に箱ごと5分ほど入れて、出してから又試してみます。一枚一枚上記の短い試し吹きをします。リードに吹いた日の日付と、特徴(◯×△、薄い、厚い、など)を書き込んでおくと次回リードを選ぶときの目安になります。

2.決して、一枚のリードを最初から何時間も吹いてはいけません。寿命が著しく短くなります。寝かしたリードは、次回は(翌日以降)10分、その次は20分と慣らし吹きの時間を長くしていきます。吹いた後は必ずカット面を優しく撫でてからケースにしまいます。どうしても、抵抗が大きいときは、紙ヤスリで削ります。(詳しくは拙著Play the Alto saxなどを参照してください。詳しく書いています)

 この方法は、リードが調子よく振動するように、徐々にトレーニングするという意味と、撫でることで、目に見えない小さな穴、これは葦が生きていたときに、水や栄養分が通っていた穴で、これは敏感に湿度に反応しますので、それをつぶして、いつもいい状態を作るために行います。

 リードは付け放しにして、寿命が来るまで使い切ると言う流儀の人もいますが、上記の方法の方が、いい調子の期間を長くして、長い目で経済的でもあると思いますので優れていると考えます。是非試して見てください。

 あとはリードの銘柄についてですが、バンドレンなどフランスのメーカーか、リコーやラボーズなどアメリカのメーカーかと言うことで特徴の違いが有ります。アメリカのメーカーの製品はすぐ鳴るのですが、比較的寿命は短いですね?後、バンドレンなどフランスのメーカー、後は特殊ですが、アレクサンダー、石森などは性能がよく寿命も長いです。お勧めです。

【Q】菊地先生のお薦め楽器は?・・・
【A】 試奏(1) 2001/3/13 最近何かと新しい楽器を試奏する機会が多い。先日アルソ出版の取材で、大久保にあるダクという楽器店を訪問した。店長の酒巻さんは20年来の知り合いだが、最近はとんとご無沙汰なので、いつもの失礼を詫びてからいろいろ話した。そうそう、4月20日発売のサックスという雑誌では、私菊地康正とサックスマシーンズが特集で載りますから、ご期待くださいね。そのほかに、リードの選び方という記事も載るはずです。  ダクのショーウィンドウを覗くと何やら奇妙なサックスを発見。その正体はB&S社のCoderaというモデル。これがセルマー社のマーク6にそっくり。不思議なのが、低音部のパットが平らな金属板にゴムを貼りつけたような形をしていることだ。頼んで試奏させてもらったが、ドイツのメーカーらしく吹奏感も音程もすばらしい。普通のラッカーのモデルとサテン仕上げのモデルがあったので比べてみると、サテン仕上げのモデルの方が、ダークで渋いサウンドだった。たいへん気に入った。値段は38万前後。でも私が1番興味を持っているのはDave Gardellaのテナーサックスである。石森に新型が入っているから、そのうち試奏しにいかなくては・・・  横浜のあるお世話になっている楽器店の店長のおすすめの中国製A社のアルトサックスを先日試奏したが、残念ながら音程が難があり、丁重にお断りした。やはりいくら世話になっているからとはいえ、音程が悪い楽器を生徒に押しつけるわけにはいかないものね?  私が推薦する中国製の楽器は、5万円以下だと「フロンティア」、10万以下だと、下倉楽器オリジナルブランド「マルカート」、20万円以下だと「ジュピター・シルバーソニックモデル」30万円前後出せるのだったら、ヤマハ、柳沢、セルマー、カイルベルス…などの選択肢があることになる。同じメーカーの同じ型番でも、通常個体差は激しいのでよく吟味することが必要になる。  下倉楽器オリジナルブランド「マルカート」は、勧められて私奏したときはびっくりしたのを覚えている。音がしっかりしているのと、音程がしっかりしているのである。特に金メッキのモデルでも17万円以下だというのはびっくりした。話を聞いてみると、よくなってきたのはここ最近のことで、10年前は音程もかなり怪しかったそうだ。中国の楽器の品質がかなり上がってきているので、日本のメーカーもこれからはのんびりしていられないことになるだろう。

【A】 試奏(2)2001/3/19 昨日は、夕方横浜のレッスンを終えた後新大久保の石森楽器へこんど新しく入学するS君のためにサックスの選定に出かけた。予算は30万前後ということなので、本格的な楽器が狙える。この前下見をしておいた、デイブ・ガーデラのブラックメタル(旧型、新型のニューヨークモデル)、カイルベルス(トーンホールのカーリングしているモデル)のブラックメタル、ついでに参考のためにセルマー・シリーズ3のブラックメタル…を、3〜40分かけて入念に試奏した。音の明るい順からいうとセルマー・シリーズ3、デイブ・ガーデラのブラックメタル(旧型、新型の違いはおもにデザインと操作性、根本的な音はそんなに違いはなかった)、そして最も音が太く、暖かみがありダークなのがカイルベルスであった。指の形はドイツの楽器らしく少し手が大きい人用の感じもあるが、S君にも吹いてもらったが、とにかく音が温かみがあり長く使っても飽きがこないとい思われる。またこのトーンホールのカーリングしているモデルは、トーンホールの1個1個が大変な手間をかけて製作してるだけあって、極端に息漏れが少なく抜群の吹奏感なのである。通常店頭では60万円以上の値段がついているのだが、なんと4割引の38万で売られていたのだった。満場一致でこの楽器に決定!!といっても二人しかいないのだが…また黒く塗ってあるメッキも、他のメーカーに比べて非常に品のある色合いである。私もこの楽器が欲しくなってしまった。あともうひとつ感心したのは、さすがは世界に誇る日本一のリペアショップ石森管楽器である。店頭に出してある楽器のバランス調整がとてもいい仕上がりなのだ。買うことを決定したら、これはまだ完璧ではないので、完璧に調整してからお渡しますとのことだった。これこそプロの仕事であろう。石森の調整は、レベルが高いことで有名だが、日数もかかり、値段も高く、今のおやじは職人気質で口も悪いので、私は若いとき音に口出しされたのに頭に来てここ20年ぐらいは修理に出したことがないのだが、こんど一度やらせてみようかな?  ちなみにデイブ・ガーデラのブラックメタル旧型は、以前M君の楽器を数ヶ月預かって吹いていたことがあり、とても気に入っていたが、右手の指の角度が少し昔風の設計で少しやりにくいなとは思っていたのだった。音も太く音程もほぼ完璧で、非常に魅力のある楽器である。新型ではその指の角度は改善されていた。ただ彫刻があまりにも全体に彫られていて何かその筋の人の楽器のようで多少気恥ずかしいかもしれない。M君の感想だが、黒い楽器は太陽の光をよく吸収するので野外での演奏は向いていないようだ。チューニングが強力に上がるということだった。  先日S社のショールームに、話題のリファレンスシリーズ(復刻版のテナーサックス)を試奏しにいったが、楽器のバランス調整がとてもいい状態とは言い難く、少しは石森管楽器を見習って欲しいものだ。仮にとてもいい楽器だったとしても、調整がちゃんとできていなくてはいい気持ちで楽器を吹けないではないか?結果はとても残念だったが、昔のマーク6,バランスアクションとは似ても似つかない音で、似ているのは外見だけだった。また、私の奏法が間違ってるのかもしれないが、まったく音程を取ることもできなかった。  私の中では、S社が良かったのはマーク6までで、その後は全く別の会社と考えている。シリーズ3のアルトはいい楽器だが音程に癖があり初心者向きではないし、(悪いとは言っていないが、音程を取るのは難しい)シリーズ3のテナーはよく吟味すれば使えるものも中にはあると思う。80からシリーズ2にかけてのテナーは完全に駄作だろう。そうでなければなぜシリーズ3でネックの形状がマーク6の形に戻ったのか?米国の jazz 奏者で使っている人がほとんど皆無なのもうなずけるところだ。


【名  前】山野道洋 ophelia@mx2.nisiq.net http://www1.nisiq.net/~ophelia/Affairs/index.html
【Q】お久しぶりです。アドリブコピー中なんですが、なかなか進みません。曲は、バードの「バルバドス」で9小節目までいきましたが、ここからなかなか...テーマ部の速さが1回目、2回目、最後で全然違いますね!この曲。もう、2ヵ月この曲と格闘してます。

【A】いいですねえ?やはり音楽は耳で取るのが基本ですね?中学生のときに、ビートルズのイエスタデイをコピーしてFmajorから、2小節目のEminorがなんて美しいコードなんだ・・と感動した覚えがあります。パフというフオークソングのC、E7、F、Cという進行もおもしろいな〜とかね?高校生の時には、ナベサダで育った耳にはColtrane のソロはコピーするほどおもしろくて、調性から離陸して宇宙へ飛び立つ感じがたまらなかったですね?その後プロ入りしてからもいろんなコピーをしましたけれど、ロリンズのサキソホンコロサスはいまでも全ソロを歌い吹けますよ。頑張って下さい。

【名  前】平栗【タイトル】楽器の選定  yasuo-hirakuri@eva.hi-ho.ne.jp
【Q】よく楽器店に行くとプロ選定楽器と言う物がありますが、あれはどう言う基準で言っているのでしょうか。小生、後輩が楽器を選ぶ依頼があった場合、下記の基準で選んでおりますが間違いはないでしょうか。
1.そもそも管楽器は倍音の楽器なので、たとえばLOWCの倍音G、Cが、オリジナルの指使いと音程の差の無い物を推奨しています。特にC#は、HIGH C#で、あがる楽器が多い物ですからその点注意しています。
2.鳴りが良いもの、こもった音がしない物を推奨しています。以上ですが、間違っていませんでしょうか。ZAMA BIGBAND 平栗
【A】こんにちは菊地康正です。質問どうもありがとうございました。少し考えていることを書いてみたいと思います。
倍音が正確に出るというのはとても良い選び方だと思います。また鳴りがよいもの、こもった音がしないものというのも良いポイントを突いています。楽器も同じ型番で5、6本並べて吹いてみると1本1本が非常にい違うのは当たり前です。非常に良くなる感じがするのに、なんか音が平べったい、立体的な感じの音じゃないものもあり、ご指摘の通りこもった音のする楽器もあります。またネックを付け替えていろいろな組み合わせを試してみるのも手かもしれません。先日もセルマー社のシリーズ3というテナーサックスが出たので4本ぐらい試奏を示してみました。石森や、他の店で吹いた3本は全くダメで、全然ピンときませんでしたが、お茶の水の下倉楽器で吹いたシリーズ3は非常に良い楽器でした。また私の生徒のOさんという人が吹いていているシリーズスリーもとてもいいです。いい楽器を吹いていると音を出すこと自体がとても楽しいので、いくらでも練習できそうな気がしてきます。吹いているだけでうれしく楽しくなってきます。現在私が使っている楽器は、ヤマハのカスタムモデルですが、黄色は明るく音程も良いのですが、音色がいまいち物足りなく、ネックをいろいろ変えてみました 。今のところ太管の銀製のネックを使って落ち着いております。私がもし次に買う楽器として魅力を感じているのは、カイルベルス社のブラックメタルそしてすべてのパッドがカーリングしてあるモデルです。カーリングとは穴を開ける時に穴のパッドにあたる部分を外側に丸く変型させてある処理の事です。この処理には非常に手間がかかるので値段もかなり高いようです。あとはアクションが少しゴツゴツして旧式な感じがしますがデイブ=ガーデラのブラックメタルの楽器も音色が非常に気に入っています。とても太くてモダンなことです。またそのうち現在使っているヤマハに金メッキをかけても面白いのではと思っています。それではまた質問してください。菊地康正
-----------------------------------------------------------------------------【【名  前】島田 達也【タイトル】はじめまして2(楽器選定) shimada@lis-fss.co.jp
【Q】
度々。掲示板や他のHPをよましていただきました。楽器を購入する際のポイントをと思っていましたが皆さん、「試し吹き」して購入するんですよね(当たり前だとおもいますが・・・)まだ、私は吹いた事が無い人間がこれから始めようとした場合の楽器購入のポイントを教えて下さい。
【A】こんにちは、菊地です。ポイントを、一言でいうのは難しいですが、初心者はならしやすい楽器が一番です。柳沢などは吹きやすく音も暖かいのでおすすめです。中級以上の人にはselmer、ヤマハ、カイルベルスなどを勧めます。あと個体差はけっこうありますので、ある程度ふける人に頼んで試奏してもらうのがよいと思います。
-----------------------------------------------------------------------------【【名  前】YW【タイトル】re:(2)はじめまして2(楽器選定) qyf02206@nifty.ne.jp
【Q】はじめまして、YWと申します。テナーサックスを始めて1年になります。楽器選定の内容で、ふと思った事がありますので質問させて下さい。実際に試吹してみて良くなかったものというのは、その後メンテナンス等で、良くなるものなのでしょうか?それともずっと良くないもので終わってしまうのでしょうか?というのは、この様な事を知らずに試吹もせず、また廻りにも経験者がいなく、勢いでSAXを購入してしまったんです。自分の楽器がよくないものなのかどうか不安です。メーカーによって値段が全然違いますが、私の場合はじめてでもあり、資金難でもあったので高価なものは購入できませんでした。楽器はマルカート社のものです。いかがでしょうか?
【A】そうですか、それは不安ですね?メンテの問題で鳴りにくかった場合は、つまりパッドが合っていなかったなどの場合は良くなると思いますが、楽器自体の鳴り、金属の成分や設計による鳴らし安さなどはあまり変わらないかも・・・でも吹きこんでいくと鳴ってくる現象、いわゆる抜けてくるということはありますから。一生懸命練習することです。もし本当に吹く力がついてきたらもっとヘビーな楽器がほしくなるでしょう。菊地康正
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【名  前】草野誠一郎【タイトル】MPとリードの悩み  s-kusano@kcci.hyogo-iic.ne.jp
【Q】 ご無沙汰しております。MPとリードの関係は、もうええわいとうち捨てられない永遠の課題ですね。私は、チャーリーパーカーは、リコーの5番を使っていたと長らく信じていましたが、パーカーの高価な写真集を立ち読みするチャンスに恵まれ、楽器とケースの写真を見つけました。すると、何と22/1のリード(多分リコーだったと思いますが)の箱がケースに入れてありました。彼のような天才には、何でもOKなんでしょうが、普段は普通のリードを使っていたのでしょうかね。私は、現在、アルトでは、マーチンのコミッティモデル(マグナ)に、ジェイクのMPとリードはバリのテナーまたはアルト用のソフトをそのまま加工せずに使用していますが、あまり練習できないので、吹くのが、時にしんどいです。先生の本を見て、削ってみましたが、失敗してからビビッてしていません。時々、昔使っていたリコーロイヤルの残りやJAVAを使ったりもしますが、いいのが少ないですね。50年代のペッパーのような音を出したいと心がけていますが、どなたかご推薦のマッチングあります?
【タイトル】アルトサックスのマウスピースの遍歴  07/26 13:12
【A】今日は、菊地康正です。草野さん、暑中見舞いありがとうございました。Perlのfluteが調子が良くて、なによりです。Perlのfluteは、darkでコシのある音がするでしょう?私も早く入手したいです。私が狙っているのは10金のPerlのfluteです。
 さてコーンのアルトサックスがお気に入りとのことを、何を書くそう私のバンド、サックスマシーンズのメンバーが2人沢田、池田もコーンのアルトを愛用しています。沢田のいうところによると音階を吹いたときの音の粒立ちタンギングをしたときの立ち上がりが気に入っているそうです。私に言わせると昔の楽器なので変少々パワーの面で物足りないところがあります。でもそれを補ってあまりある味のある音色を気に入ってのことと理解しています。

 私のアルトサックスのマウスピースの遍歴を聞きたいとのこと、これを語るのは簡単ですがそんなに変遷をしたわけでもありません。でも考えてみると数種類のマウスピースは経験しているので、それを書いてみると、最初はメヤー(人から借りた楽器に付いていた)、ロック系の仕事用にデュコフ6をしばらく使って、あまりにうるさいのでその後、クラウドレイキー、(アイドルの河合奈緒子をやっていたころ)そしてビーチラー6メタルを使っていましたね?これが Play the jazz sax の頃で、メタルにしては比較的柔らかい音がしました。

その後一緒にやっていた沢田のダークな音が気に入ってオットーリンクラバー7を使っていましたが、コントロールが難しく、それをやめてからはメヤー4を何年か使っていました。これは開きは狭いのですがバランスが良く、気に入っていたのですが、録音では良くても、ライブで物足りないのでまたメヤー6に最近はなりました。こんなところでしょうかね?最近は、銘柄よりも自分が吹きやすいと言うことを念頭に置いています。数日前にまた、テナーのオットーリンクメタル7☆のNew York model を購入して試しているところです。これに付いてはまた触れたいと思っています。

【タイトル】MPとリードの悩み・・について
【A】こんにちは菊地康正です。草野さんお久しぶりです。その後お元気でしたか?あのPearlの笛は調子はどうでしょうか?さて今日は、私のMPとリードの変遷を書きましょうか?
Ts編・・・・・10-20代、MPは Otto Link metal 7〜8をずっとつかっていましたね?これしか無いと思って・・・、でも今考えると、fat lip とか腹式がまだまだだったような気がしますね?馬力で吹いていた。リードは Lavoz,Rico あたり、20代後半から、Otto Link rubber 8 をしばらく使って、これが大きな音がしてとても評判が良かったのを覚えています。その後当時のはやりだった Bobby Ducoff の D9 を使用。だけどやはり音が細い感じがしてchamberを削って使っていたね?このころの録音した物が残っている。私のサウンドのページで聞ける”Eternal lover”のサウンドだね?そのあと松本先生や、Rollinsのように Berg Larsen になりました。やはり音をだんだん太くしたくて、115-1m・・・115-2m・・・115-3mという風にchamberの広いものに換えていきました。その間リードはRico royalのそのとても bright な音が気に入っていたのですが、材質が年々悪くなり、ある時20箱に2枚しか気に入ったリードが無く、sax 奏者を廃業しようかとも思い詰めましたが、プラリードに切り替えました。後は皆さんもご存じの通り、本(Play the Alto sax)に書いた通りです。3年間は ts も as もプラリードしか吹かなかった。私は思いこんだらこうという性格です。でもライブでも録音でも問題なくこなしてましたよ。もちろん ts にはバリトン用の bari を as には ts 用のものを愛用していました。
最近はAlexander DC という性能、音、耐久性のあるリードを見つけたのでこれを愛用しています。プラリードは性能、耐久性は別格にいいのですが、ライブでは音が優しいので(たぶん高次倍音が少ない)他の楽器に負けてしまいます。次回は as 編をお届けしましょう。参考になれば幸いです。
 
-----------------------------------------------------------------------------【名  前】笹倉克之【タイトル】sax のリードに関する質問。  VYN00042@nifty.ne.jp
【Q】 はじめまして 笹倉克之といいます。電子メールもはじめてだすので届くかどーかもわかりません。ぶしつけな質問で悪いのですが、僕もサックスを吹いて長いのですが、ずっと腑に落ちなく考えることがあります。リードの事なのですが....いいリードは本当に誰が吹いても良く、鳴らないリードは誰が吹いてもだめなのですか?一時その質問を某テナー奏者のIさんにしたところ ”そうだ”という解答でしたがどーも信じられません。体格、アンブシャ−、経験、楽器、マウスピース、演奏場所と千差万別の条件の中でそんなことありえますか?経済的理由からも地球資源の問題からも(そんなタイソウナ)この事に対する菊地さんのご意見をお聞きできたらと思います。関係ないですけどリードはテナーにリコロイヤル3を使っています。
ぶしつけですみません。ps.僕は菊地さんの教則本で勉強してとてもよかったとおもって感謝している者です。ありがとうございました。

【A】 菊地康正です。質問に答えましょう。でも私の本を愛読有り難うございます。参考にしていただければ幸いです。

 いいリードは本当に誰が吹いても良く、鳴らないリードは誰が吹いてもだめなのですか?と言う質問ですが、これは一概に言えないでしょう。例えば私にちょうどいいリードはある人にはきつすぎて全然駄目で、ある人にぴったりのは私には柔らか過ぎて駄目と言うことも有ると思います。でも誰が吹いても材質や、カットが悪いものや、熟成が足りなかったり、枯らしすぎて(古すぎて)駄目ということも有ります。そう、体格、アンブシャ−、経験、楽器、マウスピース、演奏場所と千差万別の条件の中でいろいろ有るわけです。個人的にはテナーにリコロイヤルというのは私も好きな組み合わせでしたが、ある時40箱試して、気に入ったのが2枚しか無かったのには、無念さを通り越して、無力感を感じ、俺が今まで努力してきたものは何だったんだろうと、saxを真剣にやめようと思ったときがあります。
その後3年間は、as、ts ともprastick(Bari)しか使っていません。ちなみにPlay the jazz saxのtsはコロイヤル3.5か4、Play the Alto saxのasはprastick(Bari)ts用を使っています。

その後、Alexander,Vandoren V16,Javaなどを使うようになりました。Rico,Rico royal,La voz などアメリカのメーカーとは完全に縁が切れました。だって打率が低過ぎです。詐欺です。頭に来ています。絶対買いません。一時、年間リード代20万を越えていた私としては絶対に許せません。

prastick(Bari)のリードもこつさえつかめば、練習、録音には最適です。ライブでは少し弱いけどね?こつはtsにはbs用、asにはts用を使う、体調に合わせて少しづつ厚さの違う3枚以上のリードを使うこと。口がばてやすいのですこし柔らかいと感じるものを使い、ライブではすこし厚いものを使うこと。

私の最近の音をお聞きになりたければライブにおいで下さい。またCdも入手できますし、新しい録音を画策中です。

【名  前】菊地康正【タイトル】saxの買い方。
【A】菊地康正です。以下は同じような質問に答えた私の回答です。参考にして頂ければ幸いです。
> 中古でSAXを探したいと思いますが、どこかいいお店があれば教えていただけますか?

在庫が多いのは新大久保の>中古楽器屋 03-5386-4560 担当 水本真聡。後は同じ新大久保のdacにも少し、それとお茶の水の下倉楽器
http://open0001.get.ntt-osd.ocn.ne.jp/shimokura/
これはnetで調べられるのが便利です。

>質問が2つあるのですがよろしいでしょうか。まずサクソホンは幾らぐらいするものでしょうか?家で練習する場合、音はどうしているのですか?大きな音がでるのでしょうか。電気のサクソホンでヘッドホンで練習できるものをみかけた記憶があるのですがそんなものありますでしょうか。

菊地康正です。せっかくですから質問に答えましょう。値段は国産の中古だったら10万前後からありますが、中学の吹奏楽とか初心者用なのでもし上達したらすぐに限界が来るでしょう。どうせ買い換えるのだったら15万以上出せばもう少し程度のいい物が、20万前後で舶来の一流品の中古が、30万まで出せば、一流品の新品が買えるでしょう。
日本の住宅事情では楽器の練習は至難ですね?私も15年ほど、防音練習Boxを使っていましたが、最近は夏は電車のガード下のトンネル、私の近所にあり、周りは畑かたんぼなので苦情の心配はなし。後はカラオケで楽器OKのところを利用しています。1h−100円位。

【名  前】Katsuyuki Sasakura
【Q】中古楽器についての質問・・・前回はどーも質問にお答えいただきありがとうございました。これにあじをしめて もうひとつ変な質問をさせていただきます。いつもハードがらみの内容ですみません。
サックスの個体差を構成する楽器のくせについての質問ですが......さて中古サックスに関していろいろなプレーヤが批評しています。やれこれは今から音を作っていく楽器です。とか、これは音ができあがっていますねとか、中音は抜けてるけど、高音はぬけてないなあ....とかです。

いわんとしていることが、わからなくもないのですがサックスは吹きこめば、あるポイントで共振をおこしやすくなるのでしょうか?素晴らしいプレーヤの吹いていたサックスは全音域でベストなチューニングで共振をおこしやすいのでしょうか?(いい調教師にまかされた犬が優秀なように)フラジオばかり吹いていたプレーヤのサックスはフラジオの癖がついているからフラジオがだしやすい?????
ありそうな、なさそうな本当かなあ?みたいな話です。こんなことは本当は迷信または思い込みのたぐいであってまさに、中古楽器屋の罠なのでしょうか?(なぜかよくデクスターゴードン使用とかの広告をみたような.......)そんなデクスターのテナーはフラジオなんかならなそうで、中音は立派な音がしそうで、なんかジャズみたいな音がでそうな気もしますよね。

それに比べ中学生の初心者の吹いた楽器は悪い癖が伝いて、どんな優秀なプレーヤもいやがるのでしょうか?そうなると僕の楽器ももっと音程のいい人にあずけ、フラジオもいっぱい吹いてもらうと素晴らしい楽器になってかえてくるのかな.......
下手な人が吹いた楽器はいいプレーヤが吹き続けてもどうにもならないのかなあ.........それとも高音が鳴る楽器は中音や低音を吹きつづければバランスが良くなるってことかなあ......どうなんでしょうか.........
新品の楽器は最低音をBbの音を鳴らしまくれば共振しやすくなるともどこかで聞きましたが、これで中音や高音やフラジオ域でのぬけがよくなるとは思えません。菊地さんの経験からのお答え、もしくはサックスの癖とは物理的に新品の楽器にたいしてどうゆう変化がその楽器内でおこったか、にたいして客観的な情報をおもちでしたら教えてください。たとえばタイルの上に水を繰り返し流すといつも同じところを水がとうる様に、つばがいつも同じところをとおるからこれが楽器内のくせになり、それが管の気柱に作用し........そんな汚い話は馬鹿馬鹿しくありえないと思うんですが。。。。。。これをまた有名な I さんに聞いたところ”そうだ”といいます。有料のセミナで嘘ばっかりいわないでほしいものですが..........

【タイトル】中古楽器について・
【A】菊地康正です。私見を言わせて貰うと、I さんのいていることは正解です。楽器は生物では有りませんが、やはり生き物の仲間だと思っています。だってパッドの部分は牛の皮だし、(ああ、私もこの30年間犠牲になった生き物に感謝するのを忘れていました。何ていうことでしょう。牛の皮以上に性能のいい素材はまだ見つかっていないと思います。)リードは植物です。パッドもリードもその扱いがとてもデリケートで大変なのはご存じと思いますが、実は本体金属部分も、吹く人の癖がそれはもう付くものなのです。最近の楽器は買って最初から有る程度良く鳴るように作ってあるようですが、昔はそれこそ半年か1年は本調子まで持っていくのに我慢が必要だったような気がします。

・・・素晴らしいプレーヤの吹いていたサックスは全音域でベストなチューニングで共振をおこしやすいのでしょうか?(いい調教師にまかされた犬が優秀なように)フラジオばかり吹いていたプレーヤのサックスはフラジオの癖がついているからフラジオがだしやすい?????・・・

これはまさにその通りであって、音色や音程の癖まで楽器には染みついているものです。だから中古を買うときは、吹いてみれば前の持ち主がだいたいどの程度かよくわかるものです。例えば私の愛用のsaxを良く生徒に吹かせるのですが、その抜けのよさ、バランスの良さ、何より楽に良く鳴るのにびっくりされます。この状態を作るのにそれこそ毎日吹き続けて何年もかかっていることに気が付いて欲しいと思っています。
下手な人が吹いた楽器は鳴らないし、音程も狂った癖が付いていて最悪です。

例えば車でも、ブレーキやエンジンの癖はすぐ付きますよね?私はターボ付きの軽自動車に乗っていますが、結構エンジンを吹き上げさすのが好きなのです。妻に貸すと彼女はとても慎重な運転なのでエンジンがおとなしくなってしまい、いつもの加速を出すのに少し時間がかかります。
 ベースなど弦楽器でも、音程のいい奏者の使っている楽器はポジションとポジションの間の音は比べると全然鳴らないそうです。つまりいつも使うところは鳴る癖が付いているということ。saxも同じですよ。それではまた。
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【名  前】草野誠一郎【タイトル】残暑お見舞い申し上げます。s-kusano@kcci.hyogo-iic.ne.jp
【Q】菊地先生、いかがお過ごしですか。ようやく朝夕が涼しくなり、夏ばて気味の私には、ほっとするこの頃です。しかし、昨日、高柳昌行・安部薫のCD、「解体的交感」を購入し、夜中にヘッドフォンで聴いてしまい、体がホットになってしまいました。

私は、内外のフリージャズは、時折、ライブ(エバン・パーカー、ペーターブロッツマン、スティーブ・レイシー、梅津和時、坂田明等)に行ったり、数えたことはないのですが、レコードも20枚以上はもっていると思います。

安部薫は、何故か昔から気になっていました。LP、CDは、結構持っているのですが、殆どがソロなので、高柳氏のギターとの競演(狂演?驚演?)の成果を期待していたのですが、安部薫自身は、唯我独尊状態で、凄さを感じるも、折角、二人でやっているのだから、もうちょっと違った展開があってもよかったのではと感じました。先生は、アーチー・シェップがお好きと聞きましたが、いわゆる「フリージャズ」は、どうですか。そのような演奏をされることもおありですか。

ところで、安部薫は、例によって、色々なテクニックを駆使していましたが(若いのに凄いです)、おろし金でガラスを思いっきりこすりあげるような音は、フラッター奏法でしょうか。それにグロウルも加えて、あの壮絶な叫びがだせるのでしょうか。また、フラジオ域の高音と低音を同時に吹いているかのような吹き方も、どうやっているでしょうか。

「そんなことより、コードとスケールをもっと練習せい!」と怒られそうですが、フリー系のテクニックについてご教示頂ければ幸いです。

【名  前】菊地康正【タイトル】フリージャズのテクニック
 【A】んにちは。もう夏も終わりですね?四季のある日本の気候は本当に素晴らしいと思います。さてフリー系は私はとんとご無沙汰ですが、あれはあれで集中力、気合いなどが要求されるやはり高度な技術が要求される世界だと思います。山下洋輔などかっこいいし好きです。私の師匠松本英彦のフリージャズへのコメントが面白いです。’あれ(フリージャズ)は、普通のことが出来ない奴、もしくはあきらめた奴がやる音楽だよ。’???そうだろうか?いちがいにそうも言えない気もするけど・・・・
 saxの場合は、いかに dirty な音を出せるか、いかに絶叫出来るかなどということになってくるのでしょう。フラッター、グロウルなどのテクを駆使していろんな人が頑張っていました。私個人的には、ファラオ・サンダースや、シェップなどは好きでしたね?特にシェップはどんなに荒れ狂っていても、どこか醒めた冷静さがあってbeautiful でした。フラジオ域の高音と低音を同時に吹いているかのような吹き方・・というのは、重音奏法と言って、基音と倍音を同時に出すテクで、モンクがコルトレーンに教えたそうです。M.BreckerやD.Liebmanもよくやりますね?泣き叫んだり、ささやいたり唸ったりする音、つまり人間の声を模倣するのがジャズの発想ですが、原点であるフリージャズ的な音の出し方を踏まえて、やはりコード通り吹けるように練習していかなければいけないことは言うまでも無いでしょう。ではまた。
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【名  前】misty【タイトル】re:(1)saxは何を買えばいいの? misty8765@aol.com
http://www.geocities.co.jp/Broadway-Guitar/1228
【Q】早速のレス、ありがとうございます。右も左も分からないので、心強く思います。
ところで、ヤマハのカスタムは、ちょっと手が出ません。そこで、石橋オリジナルと言うのは、¥39800で買えるAS.の事でしょうか?そんなに安いのでも良いんでしょうか?買いに行く時のこつを教えてください。よろしくお願いします。

【A】mistyさんにまたお答えしましょう。イシバシのsaxがそんなに安いとは知りませんでした。あの鳴らし安さから言うと超お買い得ですね?このページ上の、中古楽器に関する私の意見を参考にして欲しいのですが、中古は前使っていた人の癖が付くものなので、素人ではいい癖が付いているのか悪いのか判断が付かないと思います。一番はうまい人、出来ればプロの人に選んで貰うことです。私もよく生徒または入学予定者には選定してあげます。もう50本以上は選んで上げましたね?この前は神戸に住む女性にnet上で知り合っただけなのに選定して上げたらとても喜ばれました。私が選定し、彼女は楽器屋に直接送金し、楽器は郵送されたと言うわけです。彼女はその後私の通信の生徒になっています。さて自分で選ぶ場合は、上から下まで平均して良く鳴るもの、どこも苦しいところが無く、ほどよい抵抗が有るのがいいです。中古の場合は、音程の変な癖が無いか?キーのがたつきは無いか?などを詳しくチェックしますが、決定的なのはその楽器の音がいいかどうかでしょう。mistyさん、楽器を買ったら何をどう選んで買ったか教えて下さいね?
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【A】Mistyさん、楽器はもう買いましたか?yos君にも参考になると思うので読んでみて下さい。私は昨日レッスンが終わってからお茶の水に楽器を選定しに行っていました。通信で受講を始める事になっているT君のためにAlto saxを選んで上げなくてはなりません。渋谷から楽器店のあるお茶の水までは地下鉄で15分ほど。その間、読んでいたのが S.Maclaneの New age 関係の本です。S.Maclane は元々アメリカのショウビジネスの世界では最高と言われる人で、ダンサー、女優なのですが、最近は東洋の思想を研究して、西洋人にとっての魂の目覚めについての本を沢山出しています。西洋の科学文明は便利さや富をもたらした反面、心の貧しさ空虚さをもたらしたとして西欧ではヨガ、仏教、日本など東洋の文化ににとても興味が深まっているようです。
その本の中に、・・・この世に起こることは何一つ偶然は無く、良いことも悪いこともすべては自分の魂の生長に必要なことを「自分で」引き寄せているのである。・・との一節を読んだところで駅に着いたのでした。
 なじみの楽器店下倉に行くつもりだったのですが、そうだ、Mistyさんが、イシバシの安いヤナギサワを取り寄せてみると言う話をしていたのを思い出し、隣のイシバシ楽器にまず入りました。そしたら・・・、あったあった!!3万から5万のsaxがずらりと並んでいるではありませんか。少し前までは、このクラスはどうせ使いものにはならないだろうと吹きもせずたかをくくっていたのですが、この前平栗さんから借りたイシバシオリジナルを吹いて考えを改めました。(これが信じられないくらいに良く鳴ること!)約\45000の Frontier というブランドの Alto を試奏しましたがこれがなかなか良く鳴ってくれる、音程も申し分ありませんでした。一緒に並んでいたヤナギサワ(正価16万5千円が9万)よりよほど良かったですね。これなら自信を持って生徒や皆さんに推薦出来るなと思いました。
実はそのヤナギサワは音程が上が極端に上がる楽器でした。こういうのに手を出すと、あとあと非常に苦労する事になるのは目に見えています。ただヤナギサワ自体は素晴らしいメーカーです。私は初心者にはいつもヤナギサワを推薦しています。たまたまその楽器がはずれだったと言う話です。またイシバシのもう一つのブランドも吹いて見ましたが、こちらは残念ながらあまりピンときませんでした。
さて試奏していたときの事です。20前後の男の子がしきりにこちらを見て、かっこいい〜とかしきりに試奏室をのぞき込んでいます。何かと思ったら、saxを買いに来たんだけど、吹いたことが無いので何を買ったらいいのか困っている様子。こちらから良かったら選んで上げようか?と水を向けると、お願いしますとのこと。彼が見て欲しいのは\28000の(安い!!)Bandid(だったか?)という中古のAltoでした。
これが吹いてみたら、値段からは信じられないくらいいい音がして、音程も問題ない、店の例のヤナギサワ(正価16万5千円が9万)と比べて見ましたがこちらの方がよほどいいのでこれは充分使えるよとお墨付きを付けて上げたらとても喜んでいました。
私も楽器の値段やブランドについての考えをそろそろ改めなくてはとかんがえさせられました。一緒に来ていた彼女の話によると、彼は、先週たまたま見た Blue note での Stanley Turrentine(ts)の演奏に感激して sax をやりたくなって買いに来たということ。そこで私はこの本の著者だが、とすぐそばの音楽書コーナーにあった拙著 Play the Alto sax を手にとってこの本で練習したらうまくなるよ・・と本を手渡しました。(なんというタイミングの良さ、すぐそこに私の本が並んでいると言うのがすごいですね?)本の中の私とモデルさんの2shot の写真を指さして、saxがうまくなると、きれいなお姉さんが聴きに来てくれるかも知れないよと・・・(!?)と言ったら彼女の顔に笑みが浮かびました。結局彼は私の本と sax を買い、’今日は大変ラッキーでした’と私にお礼を言って帰りました。私は滅多に来ないこのお店で私の商売をしてしまって・・と思いましたがよく考えると私の本も売れ、お店の売上げに協力した事にもなったのでした。
S.Maclaneの本で、・・・この世に起こることは何一つ偶然は無く、良いことも悪いこともすべては自分の魂の生長に必要なことを自分で引き寄せているのである・・という1節を読んだばかりの時にこういうことが起こるのは大変面白いと思いませんか?

 さて、今度は隣のなじみの店下倉楽器です。このお店は、いつも活気があり、店員の教育も行き届いているようで、非常に気持ちが良いのです。私が行くといつも先生、先生と言われてみんな喜んでくれます。(少し照れくさいのだが・・)すでにこの店で生徒のために選んだ楽器は50本を越えているでしょう。今日の条件・・15万から20万までで新品、中古を問わない、いい Alto sax・・・を伝えると、担当の鈴木さんが、カイルベルスCX中古16万と、そして今度は下倉オリジナル・マルカートGPが登場しました。この楽器は初めてなので期待して試奏を始めました。がーんと来ました。確かに金メッキの音がするのです。GPとは Gold plate の略で金メッキのこと、普通、 Selmer,Yamaha など一流ブランドではGPと言うと最低でも60万以上はします。ところが15万5千円でGPとは・・・絶句!!!
Gold plate がなぜいいかというと、音に品があり、輪郭がはっきりし、音の粒立ちが非常によくなります。特に速いパッセージを吹いたとき、録音時に特に違いが出ます。1ランク上の音になるのです。Silver plate もそれに次いでいいのですが、今度は音の直進性が増す感じになります。私は自分の ts に Silver plate のネックを使用しています。
後は、音程、音色、操作性などですがそれも申し分無く、これは絶対に買いだと直感しました。ただデザインは本当に Selmer にそっくりでしたが、見た目は金色にぴかぴか光ってとても美しく、家宝として床の間に飾っておきたい感じがあります。早速T君にはこの楽器を推薦する事にしました。皆さんも一度立ち寄って試奏してみて下さい。制作者(台湾製)の意気込みと良心が伝わって来ることと思いますよ。ではまた。

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【名  前】しゅう【タイトル】はじまして。 
【Q】アルトサックスを吹いて1年になります。大きく、艶のある音色を出すには、これは練習と研究あるのみなのでしょうか、やっぱり。もっと大きな音を出したいのですが、(今の倍ぐらい)なかなか出ません。セッティングで音の大きさはかなり変わりますか?何かアドバイス下さい。
今は、マウスピースはモーガンのスクールモデル、リードはラボーズMを使っています。

【A】しゅうさん、こんにちは、艶のある大きな音を出したいということですね。saxをやっている人は皆そう思うのではないでしょうか?やはりまず呼吸法を改善するのが一番効果があると思います。拙著 play the Alto saxにも書いたのですが、胸を広げ、腹に息を入れて腹を外側に(前、横、後ろにも・・・)張り出すようにしながら排気します。これが習慣化したら、艶のある大きな音への切符の半分が入手できたことになります。後は私のところで勧めているのは’fat lip奏法’といって、唇を広く当ててくわえるやり方です。これは見てもらわないとなかなか説明がしにくいので、私の通信講座でもvideoをつけております。あと、ピッチをどんどん下げて行くピッチベンドの練習も効果があります。うちの生徒たちもこれで効果を上げているようです。play the Alto saxにも詳しく解説しております。

菊地康正に問い合わせる。
最終更新日2006/6/15